2021年3月26日、イスラエルのテルアビブにて、コンサート会場に入るため「グリーンパス」を提示しようと並ぶ人々。グリーンパスとは、新型コロナウイルスワクチンの接種を証明できるデジタルアプリだ。(PHOTOGRAPH BY DAN BALILTY, THE NEW YORK TIMES/REDUX) 世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、旅行したり施設に入場したりする際に「ワクチンパスポート」が使われ始めている。すでに導入されたイスラエルなどの現状を紹介しつつ、公衆衛生上の“通行手形”に求められる機能や課題について、専門家に聞いた。 イスラエルのオーレン・ローゼンフェルド氏は昨年、ドキュメンタリー映画制作者として、新型コロナウイルス感染症に関する何十もの映像を撮影してきた。しかし、いざ自分がテルアビブでワクチンを接種するとなると、写真を撮り損ねてしまった。 「看護師さんの動き