暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病 作者:ウォルター・シャイデル 東洋経済新報社 Amazon かなり長くて重たい本。経済史の本でありがちな、大量の具体例を紹介しながら同じような話が何度でも何度でも繰り返される内容なので、細かい部分は流し読みでよいと思う。 そしてこの本で繰り返されるテーマとは「暴力……それも大量の人命を失わせるような徹底した暴力のみが、ある社会の経済的平等を増させる唯一の方法である」というものだ。 ポイントは「徹底した暴力」であるということ。 たとえば「革命」については、ちょっとした農民蜂起や反乱は歴史のなかで何度も起こってきたが、その成果はあっという間に失われて不平等が戻ってしまうのであり、ロシアや中国で行われたような共産主義革命くらいに大量の人命を犠牲にするほどのものでなければ意味がない(それですら近年では革命の成果が失われて不平等が再拡大している)。オキュ
![不平等は避けられなさそうです(読書メモ:『暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病』) - 道徳的動物日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dde8f8f006e099bcebda5aa9dc12f593ed88fe3b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F514kQpYyj9L._SL500_.jpg)