「電書工房」などと大層な名のりをしつつ、当初よりPDF2本でお茶を濁している体たらく。せめて、「工房」らしくもう少し凝った作りを追求してみようと、虎の子の鏡花本PDFをいじってみました。 2つの鏡花短編選は岩波の鏡花全集を底本として、その旧字と総ルビを可能な限り再現しようとしたもので、紛れ込んだ新字のバグ潰しもほぼ終り、コンテンツとしては完版に近づいています。ただし、文字面・見映えに関しては完成度は低く、手持ちの JIS X 0208フォントをベースに、足りない文字を別フォントで補うというツギハギ状態で公開していました。まあ、太めのフォントを選択したため、必ずしも視認性が高いとはいえない電子ペーパー端末でも比較的読みやすいPDFであったかと思いますが、文字の判読がしやすいことと、鏡花世界を再現する紙面であることとはまた別です。 文字データ面では底本にしている岩波全集自体、ビジュアル面では、