衆院本会議に臨む岸田文雄首相(右)。左は河野太郎デジタル相=国会内で2023年3月30日午後、竹内幹撮影 原発の再稼働が進まない。岸田文雄首相が今夏以降に7基を再稼働させると宣言してから1年。東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働も目指してきたが、今年中の再稼働は絶望的となった。首相の原発回帰路線に立ちはだかるのが河野太郎消費者担当相。かねて「脱原発」を唱え、今やポスト岸田の立場にある河野氏が官邸にとってやっかいな存在となっている。 福島第1原発事故から12年。原発に依存しない電力システム改革は進んだものの、不祥事は後を絶ちません。福島原発の廃炉、増え続ける「核のごみ」、核燃料サイクルの行き詰まりといった課題も山積したまま。事故の反省と教訓はどこへ行ったのでしょうか。この国の原発政策が向かう先を検証します。 第1回 官邸悩ます「トップガン」河野太郎氏(本記事) 第2回 「なぜ河野氏は我々を