黒人の子どもたちが直面する現実 現在、米国ではBlack Lives Matter運動が拡大している。 大規模な暴動があちこちで起こっていた頃に比べると格段に落ち着いてきたものの、警察解体問題や、銅像の引き倒し、建物に記念としてつけられた白人の名前の取り消し、Police Lives Matterとの小競り合い、などが続いている。 黒人差別の歴史自体は、黒人奴隷や南北戦争、公民権運動などの話で、ある程度日本にも伝わっている。しかし、今を生きる黒人の子どもたちが、どのような構造的格差に直面しているのかは、あまり知られていないように思われる。 そこで今回は、黒人の子どもが生まれてから大学を卒業するまでに、一体どのような現実が待ち受けているのか、簡単に追体験してもらうことで、BLM運動の背景を紹介したい。 就学前:低体重、貧困、ひとり親… まず、子どもたちが生まれてくるところから追っていこう。