損害保険中堅の富士火災海上保険が、一般職から総合職に 転じた営業担当の女性社員に社内ブログの執筆を義務化して2年が経過した。この試みが、社員同士の情報共有、商品企画の部門への情報のフィードバックなどで効果を生み定着しつつある。 この試みは、一般職の女性社員の職務拡大に応じて、実施したものだ。同社は2000年に、一般職の仕事の範囲を、事務処理から拡大し始めた。まず「AI(エージェント・インストラクター)」という職種を設置し、営業担当者を支援してもらうようにした。さらに今ではAIはルートセールスの一部も携わっている。大型代理店は総合職の営業担当者400人が回り、そのほかの代理店や富士火災の商品だけを扱う代理店はAIが担当している。 AIの職務範囲拡大につれて、教育体制の整備が課題になった。AIは現在全国に200人いるものの、支店に1~2人ずつしかいないためOJT(職場内訓練)を実施できない。