聞くところによると、最近、新司法試験の合格発表から司法研修所入所までの数か月、というのが、いわゆる「弁護士事務所への就職活動」のピーク期、になっているらしい。 だが、そういう話を聞くたびに、何で皆そんなに急いでいるんだろう、と不思議な気持ちになる。 ちなみに、「弁護士」という、登録さえしてしまえば、いつでもどこでも使える資格を持っていながら、“就職”にあくせくしたくなる心理、というのが、自分はいまだに理解できないのだが(笑)、その点をさておいても、昨今の“企業法務系”を目指す法曹の卵たちの意識と、クライアント側で実務に携わっている人間の認識とのギャップには驚かされることが多い。 昔、ある学生に、 「四大法律事務所に入らないと、大手企業の案件を担当する機会なんて巡って来ないですよね?」 と言われてぶったまげたことがあったのだが*1、法科大学院制度が定着して“卵”たちと法曹界の距離が近くなった