短答の壁というか,ステップアップへの段階はかつて書いたところですが,今日はその論文版を書いてみようと思います。各段階と,その処方箋を少し。 <ステップ1>法律論文の体裁をみたさない 答練の採点をしていると,1割くらいはこういった答案がでてきます。比喩的に言うと,「作文」「大学入試小論文」的な答案です。要するに,法的三段論法を遵守できていなかったり,論理性に欠く(印象・感覚的結論を導く)答案です。法的三段論法を遵守できていないとは,規範を提示せず裸の利益衡量をしている,抽象論(≒規範)と具体論(≒あてはめ)が区別できていない,などの答案です。 この段階においては,まずは法的三段論法について勉強して,そして,法律論文として成立している答案を写経してみるのが適切な処方箋のように思います。 なお,この段階に属する答案で,判例・裁判例の書き方を模倣しているかのごとき答案がありますが,判例・裁判例は答
![論文の壁(論文の段階) - 原孝至の法学徒然草](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/df3a50c14b465108d37d0f484920317dd74971fb/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fu.xgoo.jp%2Fimg%2Fsns%2Fblog.png)