「ゴルゴ13」も、ギャランティの新たな振り込み先を検討しなければならないかもしれない。 6日にパリで行われた経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会で、各国の税務当局間で金融口座情報などを自動交換する新たな基準に、スイスが合意したのだ。多国籍企業や海外居住者の課税逃れを防ぐことが目的だ。 これにより、スイスの金融機関が伝統的に保持してきた銀行顧客情報の機密性は、ほぼ完全に失われることとなった。 その影響が、意外なところで現れているという。「中国の高級官僚が大慌てしている」と話すのは、広東省ブロック紙社会部記者だ。 「スイスの金融機関には、その機密性をあてに中国高官が約5,000以上もの口座を開設しているといわれている。過去には、江沢民が3億5,000万ドルをスイスの銀行口座に不正に送金した疑惑が報じられたこともある。中国はOECDに加盟していないが、第三国の協力さえあれば、いくらでも顧客情報