『こんなリーダーになりたい 私が学んだ24人の生き方』(佐々木常夫著、文春新書)は、2012年6月から1年間にわたる「週刊文春」での著者の連載「こんなリーダーになりたい」に加筆修正したもの。 「逆境を生き抜け」「成功は自己の内面にあり」と2つのテーマに分かれており、前者では土光敏夫からマザー・テレサ、西郷隆盛、徳川家康ら、後者ではウィンストン・チャーチル、吉田松陰、坂本龍馬らと、時代を超えた24人の人物の生き方が紹介されています。 著者も「リーダーとして最初に取り上げたいと思った企業経営者」だという本田宗一郎に焦点を当てた、「ホンダフィロソフィーの一丁目一番地は『人間尊重』」を引き出してみましょう。 悪ガキがそのまま大人に 著者は、「宗一郎のことを知れば知るほど取り上げることを躊躇してしまう」のだそうです。理由は、普通リーダーとなる人は沈着冷静だったり、自制心が強かったりするのに、宗一郎は