半導体大手のNECエレクトロニクスは27日、平成22年春の定期採用を見送ることを明らかにした。同社が定期採用を見送るのは平成14年11月の会社設立以来初めて。 NECエレは、半導体不況の影響で21年3月期の連結最終赤字が650億円と4期連続の赤字に陥る見通し。3月末までに派遣社員1200人削減するのに加え、一時帰休や研究開発費の削減などで、今後2年間に固定費を800億円減らす構造改革に取り組んでいる。新卒採用の見送りもこの一環。21年4月の入社が決まっている大卒や大学院修了見込みの計77人については計画通り採用する。 世界的な景気低迷を受けた業績悪化で、新規採用を絞り込む動きが広がっており、電機業界ではパイオニアやJVC・ケンウッド・ホールディングス、ソニーの生産子会社ソニーイーエムシーエスも22年春の採用を見送る方針。