自分を好きになってくれない人や身勝手な人ばかり好きになり、不安定な恋愛関係に陥ってしまう女性たちへ。 「私は最初から私を好きじゃなかった」――自己肯定感の低い著者が、永遠なるもの(なくしてしまったもの、なくなってしまったもの、はなから自分が持っていなかったもの)に思いを馳せることで、自分を好きになれない理由を探っていくエッセイ。 新宿のラブホテルは清潔で、洗面台で歯を磨いていたら、大きな鏡越しに目が合ってまこちゃんが笑いました。 私と同じように歯を磨きながら、「いっ」と白い歯をのぞかせて、思いきり目を細めて笑う彼女らしい笑顔で。 ほんの4時間前に初めて会った彼女と、初めて一緒にする帰り支度。胸元でバスタオルを巻いたお風呂上がりの私たちが、鏡の中で並んでいます。 この人は私の体にあるほくろの位置だとか、どこをどういう風に触ったら気持ちよくなるのかも、全て知っているのです。 そう思えば、もう隠