文部科学省の天下りあっせん問題について、前川喜平・前事務次官が毎日新聞の取材に対し、サーバーに残っていた担当職員のメールが不正の大量発覚につながり、違法認定の決め手となったと証言した。天下り問題を巡っては、調査対象となった2省庁が「存在しない」との理由でメールを提出しなかった経緯がある。メール保存の重要性が改めて浮かんだ。 当時次官だった前川氏によると、内閣府の再就職等監視委員会は2016年、文科省元局長が再就職した大学側から、官僚による違法な天下りあっせんがあったとの証言を入手。文科省に対し、関与が疑われた同省人事課員が送受信したメールの提出を求め、これらに基づいて17年1月に大学への違法な天下りあっせんを認定した。