【ソウル堀山明子】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の記念式典で演説し、分断状況を乗り越え平和と繁栄に向けた「真の光復」が必要と強調。9月に平壌で行われる第3回南北首脳会談で「(4月に合意した)板門店(パンムンジョム)宣言履行を確認し、朝鮮半島の完全な非核化と(朝鮮戦争)終戦宣言と平和協定に行くための大胆な一歩を踏み出す」と決意を表明した。日本との歴史問題に関する言及はなかった。 就任後、2度目となった光復節演説は、慰安婦や徴用工問題解決で日本に善処を促した昨年と違い、平和と南北繁栄に力点が置かれた。日韓関係について文氏は「安倍晋三首相と未来志向的に発展させ、東北アジアの平和繁栄のために緊密に協力する」と関係改善に前向きな考えを強調。「その協力は日朝関係の正常化につながる」と期待感を示した。