カズオ・イシグロの原作小説『わたしを離さないで』のファンの方も最後まで興味深く観られたのではないか。少なくとも、あの作品をなぜ映像化したのか、というような疑問は湧かなかったはずである。 最終回ということで、以下に全話を通して思ったことを書きたい。ネタばらしをするつもりはないので、これから録画や公式サイトで視聴される方も読んでいただいて大丈夫です。ただ、絶対に予備知識なしに観たい、という方はご覧になった後でまた覗いてみてください。 嘘つきの心と、心の悲鳴と 保科恭子(原作におけるキャシー・H。綾瀬はるか・演)と土井友彦(原作におけるトミー。 三浦春馬・演)が必死にしがみついていた「猶予」の可能性が否定され、友彦は堪えてきた感情をついに爆発させてしまう。自暴自棄になり、恭子を「介護人」から解任したいとまで言い出す。そして、陽光学苑(原作のヘールシャム)から持ち続けていた宝箱や、夢の象徴であった
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