「小池さんがですね、『そんなんじゃ、ゆるい』と言って、いきなり休業要請となって、いろんな業種をずらっと並べて話を始められた。それはわれわれもびっくりしました」 少々厳しい表情でそう語ったのは、神奈川県知事の黒岩祐治だ。 4月7日、国が緊急事態宣言を発出。これを受けて東京都は、4日後の11日から休業要請を始めた。 黒岩は想定していなかった話だと振り返る。 「当初は、国は地方と一体となって『徹底的な外出自粛』でいくという話だったんですね。休業要請という話は次なるストーリーだということだった。われわれもそういう気持ちでいました」 このころの小池知事は、緊急事態宣言の発出や休業要請をめぐって、西村経済再生相や安倍首相に直談判するなど、活発に動いていた。 「西村大臣と小池知事との会談が行われて、私はてっきり『東京都、ちょっと待ってください』と、国が押し切るのかと思ったら合意がされちゃいまして。結局、