民主党中心の政権が誕生し、マニフェストの目玉に掲げられた「子ども手当」の支給が実現へと向かっている。「子ども手当」は2011年度には中学生以下の子ども1人につき月額2万6,000円が支給するとのことであるが、中学生以下の子ども1人がいる世帯の収入が必ずしも月26,000円増加するわけではない。現行の児童手当の廃止と所得税における扶養控除(※1)・配偶者控除の廃止の影響もあるからである。 この面を考慮した世帯収入の増減がどの程度となるか試算すると以下のグラフのようになる。扶養控除・配偶者控除の廃止による増税額が高所得者ほど多いため、全体としては低所得者の方が世帯収入の純増額が多く、所得再分配の効果はある。しかし、一方で所得制限のある「児童手当」から所得制限なしの「子ども手当」への転換のため、年収800~1,000万円程度の高所得層も大きな恩恵を受けること、中学生以下の子どものいない片働き世帯
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