資格の有効性や「資格がどうあるべきか」は,常に筆者の"研究テーマ"だった。資格の有効性については,筆者は「資格は体系的な知識を身につける有効なパッケージだ」と考えている。 ただ,「実務経験」を資格の中でどう位置づけるかは難しい。「実務経験がないと受験できない」となれば,優秀な受験者を排除してしまう。その結果受験者が減ってしまえば,資格自体を維持できない可能性がある。かといって実務経験を考慮しないと,「実務能力」を担保できない。 理想的なのは,試験に合格するとともに実務経験を証明することで資格を取得できる制度だろう。この制度を採用しているのが,システム監査に関する国際資格「CISA(Certified Information Systems Auditor,公認情報システム監査人)」であり,以前から大きな興味を持っていた。2002年から,システム監査関係の実務経験を積んでいた筆者は, 200
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