[第3回] 日本とインド 関係改善を仕掛けたのは在野2人の民間外交だった 竹内幸史 Yukifumi Takeuchi GLOBE記者 インドは2030年ごろに人口が中国を抜いて世界一になり、国内総生産(GDP)でも米国、中国に次ぎ、世界3位になるといわれる。国際社会で急速に存在感を増すインドと日本の外交を、ここ数年、舞台裏で動かす2人の「仕掛け人」がいる。 まだ39歳のインド人NPOリーダー、ビバウ・カント・ウパデアーエと、作家の石川好(62)。 鳩山代表をカシミールへ 日本の政権交代はインドでも各紙が報じ、総じて歓迎ムードだ。「自民党のショーグン(将軍)型政治の終焉」と変化を伝える一方、民主党の鳩山由紀夫代表の「アジア重視」の姿勢を分析したり、鳩山家の人脈と資産を紹介したりしている。 その鳩山のインドとのかかわりは意外に知られていない。 鳩山は、前回、民主党代表を務めていた02年1月、