<<専門分野のみならず博学なことで知られる精神科医・名越康文氏は、意外なことに“読書嫌い”だったそう。 しかし、苦手なりに読書をし続け、その中から多くの知識と教養を得てきた。読書嫌いだからこそ「量」ではなく「質」を取る読書の仕方を探り、読書術を編み出してきた名越氏は、手軽に読めるビジネス書やハウツー本など優しい本ではなく、あえて「不親切な本」を読めという。その心とは?>> ※本稿は名越康文著『精神科医が教える 良質読書』(かんき出版)より一部抜粋・編集したものです 「不親切な本」を読むことで人は成長する 小学生のとき、私は親からさんざん難しい文学書を読ませられたせいもあり、読書が嫌いになってしまいました。 30歳をすぎてから必要性を感じて本格的にまた読書をはじめ、今では少ないときは月に5冊、多いときは10冊の本を読むようになりました。ですが、実は今でも読書は苦手なままです。 集中力がなく、