②「反・目的論」 「自然選択には勝利という目的すら存在しない。 偶発的な異変とそれがもたらした幸運と不運があるだけだ-因果論的な運・不運ではなく、 結果論的な運・不運である。 一つの結論として、ヒトが自然から選ばれたわけではない、という教訓が得られる。… 人間は進化の目的でも終着点でもない。… 人は内輪の目的を追求しているだけであって、宇宙や自然の観点からは 人のどんな活動にも価値はないし、どんな人生にもそれ以外の意味はない。…」 生物・人類の進化というレベルだけではなく、一個人の人生にもいえることだと 老いたいまは深くうなづく。 若いときは、「自然選択」というのは、自然が自然に選り分けした結果だから 選ばれた、生き残ったものは当然、「適者」なのだろうと単純に受けとり、 人間は「適者中の適者」「最高の適者」、「行く着く先」「到着点」と思っていた ーーーーー 本は、上の引用部分だけではなく、