12月19日に第7回香港立法会選挙が実施され、定員90席のうち親中派が89議席を獲得と圧勝した。「香港国家安全法」も制定され、香港の金融センターや物流のハブとしての都市機能の未来に懸念が生じている。 一方、香港のライバルであるシンガポールでも2020年7月10日に国会総選挙が行われた。与党の人民行動党(PAP)が前回と同じ83議席を獲得したが、得票率は61.2%と史上3番目の低さだった。 今後、この両都市の関係や未来はどうなるのか? 香港とシンガポールの政治・経済に詳しい日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所 開発研究センター 企業・産業研究グループの久末亮一・副主任研究員に話を聞いた。(高橋 清:ジャーナリスト) 「一国二制度」の看板を下ろさない理由 まず香港の選挙結果について久末氏に問うと、「驚きはありません。立候補について制限をかけつつも、一定数の非建制派とされる候補者を認め
【書評】『香港 ひざし まなざし』/蔵真墨・写真・文 ギャビン・フルー・訳/ふげん社/4950円 【評者】与那原恵(ノンフィクションライター) 香港への初めての旅は1987年だった。その三年前、英中共同声明により、1997年には香港の主権が中国へ返還されることが明らかになっていた。きれいなクイーンズイングリッシュを話す高校生に道を尋ね、あちこち散策した。数年後に再び行くと、老舗の飲茶店の一家はカナダに移住したと聞いた。それでも映画『恋する惑星』(1994年)を見て、香港は変わらないなと、ほっとしたのだった。 1990年10月に中国東北部へ行ったのは、いわゆる「残留孤児」二世の帰郷に同行した取材だった。前年に行く予定だったのだが「天安門事件」が起きたため延期になった。訪れた地域は当時外国人の入域が制限されており、緊張感が漂っていた。北京へ向かうバスの切符一枚を手にするのにも地域の有力者の口添
キャセイパシフィック航空は1月1日、過去数日に計5人のクルーが香港帰還後の医学監察期間にオミクロン変異種ウイルスへの感染が確認されたと発表した。同日の香港メディアによると、キャセイは調査を経て数人の当該職員が関連規定に深刻に違反していたことを発見。医学監察規定に違反した職員には規律処分を行い、このうち2人はすでにキャセイの職員ではなくなったと強調した。オミクロンに感染したキャセイの客室乗務員(44歳男性)は昨年12月26日に発症して頭痛と下痢の症状が現れたが、翌日依然として規定に違反して外出。又一城の望月楼で昼食を取り、同席した76歳の父親と10メートル離れたテーブルにいた34歳男性も初歩的に感染が確認された。初めて確認されたオミクロンの地場感染となる。特区政府食物及衛生局の陳肇始・局長は31日に記者会見を行い、市中でのオミクロン伝播に懸念を示し、新たな流行に対する予防措置を講じると表明し
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く