小説に関するmanagunaのブックマーク (2)

  • 太宰治 右大臣実朝

    承元二年戊辰。二月小。三日、癸卯、晴、鶴岳宮の御神楽例の如し、将軍家御疱瘡に依りて御出無し、前大膳大夫広元朝臣御使として神拝す、又御台所御参宮。十日、庚戌、将軍家御疱瘡、頗る心神を悩ましめ給ふ、之に依つて近国の御家人等群参す。廿九日、己巳、雨降る、将軍家御平癒の間、御沐浴有り。(吾鏡。以下同断) おたづねの鎌倉右大臣さまに就いて、それでは私の見たところ聞いたところ、つとめて虚飾を避けてありのまま、あなたにお知らせ申し上げます。間違ひのないやう、出来るだけ気をつけてお話申し上げるつもりではございますが、それでも万一、年代の記憶ちがひ或いはお人のお名前など失念いたして居るやうな事があるかも知れませぬが、それは私の人並はづれて頭の悪いところと軽くお笑ひになつて、どうか、お見のがし下さいまし。 早いもので、故右大臣さまがお亡くなりになられて、もうかれこれ二十年に相成ります。あのとき、御薨去の哀傷

  • 金原ひとみが語る、文学でしか救済できない領域 「間違っていることを正しい言葉で語る側面がある」

    金原ひとみ氏の短編小説集『アンソーシャル ディスタンス』(新潮社)が刊行された。コロナ禍で大学生カップルが世界を拒絶し心中旅行を企てる表題作、ウイルスを恐れて自宅に引きこもり、激辛料理と自慰に耽る女性を描いた「テクノブレイク」などの作品が収録されている。 パンデミック下の人々の絶望や分断を描いた理由とは? デビューから20年近くの時を経た今、小説や文芸シーンについて思うこととは? 金原氏に聞いた。(篠原諄也) コロナで大きな意識の変化を感じた ーー表題作「アンソーシャル ディスタンス」は、コロナ禍真っ只中の去年の春に書いたそうですね。 金原ひとみ(以下、金原):3月後半から4月にかけてで、まだわからないことだらけの時期でした。感染者が毎日少しずつ増えていく。でもどこまで正確に公表されているかわからない。政府の言うことはどこまで正しいのか。みんなが疑心暗鬼になっていました。コロナは未知の

    金原ひとみが語る、文学でしか救済できない領域 「間違っていることを正しい言葉で語る側面がある」
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