妊娠中の血糖管理は児の合併症を予防するために厳格に行わなければならない。妊娠中母体が高血糖の場合、胎児も高血糖となり、胎児の膵臓は肥大・ 増成し、高インスリン血症となる。高インスリン血症のため児では巨大児やheavy for dates(HFD)児、新生児低血糖、高ビリルビン血症、多血症、低カルシウム血症、呼吸障害などの合併症の頻度が高くなる。また児が成長した後にも、肥満やIGT・糖尿病となる確率が高いことが報告されており、子宮内環境を良好に保つことは重要である。 児の合併症予防のためには、朝食前空腹時100mg/dl以下、食後2時間120mg/dl以下、HbA1C6%以下、グリコアルブミン(GA)18%以下を目標に血糖コントロールを行うが、正常妊婦の血糖値は非妊娠時よりも低値であることを念頭において治療を行う。 このように厳格な血糖コントロールを達成するためには血糖自己測定はかかすことが