安倍総裁の話ばかりで恐縮だが、彼の突飛な主張に市場が反応したことに対して、本人も含めて、ポジティブに考えている方々がいるようだが、他方で当ブログでは、これも含めた「非伝統的な」アクションだけでなく、そもそも金融政策など、いずれ失われざるを得ないので、さっさとやめてしまえという立場をとる。両者がどのような関係にあるのか、今日は簡単に書いてみたい。一言で金融政策といっても、その意味するところが昨今では多岐に渡るが、まず短期金利への介入について説明し、その後に「非伝統的な」金融政策へと拡張しよう。 「短期金利への介入」が何を意味するのか、よくわからないかもしれない。そもそも短期資金の需要と供給が折り合う際に決まる価格が、中央銀行を必要とする理由はない。その水準が例えば2%程度のとき、「ウチなら1%で貸すよ(誘導目標)」と巨大な親分が隣でバーゲンセールを始めれば、誰もがそちらに注目するわけで、競合