韓国では気がめいるような自殺のニュースが多い。体面を汚された芸能人や政治家が命を絶ったとか、大学受験に失敗した高校生が橋の上から身投げしたとか、老親が子供に迷惑をかけまいとして自死を選んだとか。 韓国人は仕事でも勉強でも恋愛でも成功し、家族の世話もしなければという大きなプレッシャーを感じながら生きている。こうした心の重荷が自殺率の高さにつながっているようだ。自殺率はOECD(経済協力開発機構)加盟国で最も高く、1日に約39人が自殺する。12年の死因で、自殺は4番目に多かった。 悲劇が多過ぎて感覚が麻痺しそうなところだが、それでも今月初めの事件は国民に衝撃を与えた。テレビのリアリティー番組に出演していた29歳の女性が、収録現場の家のバスルームで自殺。ヘアドライヤーのコードで首をつり、遺書を残していた。 放送局SBSには抗議が殺到。彼女が出演していた番組『チャク(パートナーの意)』は、若い男女