1956年生まれ。テレビディレクター、映画監督、作家。ドキュメンタリー映画『A』『A2』で大きな評価を受ける。著書に『東京番外地』など多数。 森達也 リアル共同幻想論 テレビディレクター、映画監督、作家として活躍中の森達也氏による社会派コラム。社会問題から時事テーマまで、独自の視点で鋭く斬る! バックナンバー一覧 ふと気がつけば、一時は連日のように報道されていた足利事件関係のニュースや記事を、テレビや新聞で目にすることはほとんどなくなった。 ある意味で当然だ。今年3月の再審判決公判で、菅家さんの無罪は確定し、栃木県警や国家公安委員長、検察の一部は謝罪の意を表明した。 つまり冤罪であったことが証明された。 ただし(真犯人は結局見つかっていないことなども含めて)問題はまだ多く残されている。考えるべき課題も少なくない。そのひとつは飯塚事件だ。足利事件発生から2年後である1992年、福岡県飯塚市の
![判決を左右する精神鑑定、その限界を考察せよ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0359f1ee9e69b5d81d5ebea70cecbe2469801ba0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdol.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2Fd%2F-%2Fimg_bdea8868f1f3ee89e484881d3e3725cd37659.jpg)