中堅中小企業への浸透を--これはITベンダーがもう何年も前から掲げている主題だ。 ITベンダーからも「クラウドは中堅中小企業にこそ適した技術要素だ」との声は聞こえるのだが、実際のところ中堅中小企業には、今どのくらいITやクラウドが浸透しているのだろうか。中堅中小企業とIT、クラウドの現況を、ガートナー ジャパン リサーチ部門ITデマンド・リサーチ リサーチ ディレクターの片山博之氏に聞いた。 (付記:本取材は東日本大震災の発生直前に行われました。その後の経済環境の変化など、十分ご留意ください) ベンダー側の建前と本音、SMBの意識 片山氏はまず冒頭、「ITベンダー各社は、中堅中小企業のマーケットにあまり本腰を入れているとはいえないのではないか」と現状を指摘し、「結局1000人未満の企業では、ITが十分に活用されていないのが現状」と問題点を提起した。 ガートナーが定義する企業の規模は、従業員
アベノミクスの好影響とリーマンショック後のIT支出の回復が重なって、IT業界、特にソリューション業界は久方ぶりに活況を呈している。厳しく見れば単価低減は続いており、採算性の悪化等はある。しかし、大手金融機関や輸出系製造業が情報化投資を牽引する形で業界は回復しており、SE不足の声も聞こえてくる。 このような状況下で、ITサービス系企業は中期計画の策定やビジョンの検討を再び本格化している。テーマとしては、国際化、サービス化(クラウド化)に続いて、何度目かの中小企業(SME)開拓が浮上しつつある。今後、おそらく4回目にあたる中小企業開拓をめぐる各社の取り組みが本格化してくることが予想される。 中小企業のIT開拓は、1990年代中盤、2002~2004年、2010年など、過去、何度となく取り組まれてきた。だが一部の例外を除いて十分な成果を実現するには至らず、尻すぼみに終わっている。ITサービス系企
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く