7日、米シカゴの自宅で電話インタビューを受けるノーベル物理学賞に決まった南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(ロイター) 「科学技術創造立国」を掲げながら、さまざまな調査が若者の「理科離れ」を示している日本。政府関係者がその歯止めになってほしいと期待を膨らませる朗報が今週続いた。日本人4人のノーベル物理学賞、化学賞受賞。4氏はなぜ科学の道を志し、若者が理科を敬遠する日本の現状をどう受け止めているのか。そして対策は。それぞれの言葉から探った。 ■好きこそものの… 「物理が好きになったのは、英語が嫌いだったから」。物理学賞の受賞決定翌日の8日、京大名誉教授の益川敏英さん(68)は、学生との対話集会でこう語り、会場の笑いを誘った。 4人の受賞者がそれぞれの研究分野を選んだ理由はさまざまだ。 益川さんとの共同研究で受賞が決まった高エネルギー加速器研究機構名誉教授の小林誠さん(64)も「覚えるのが嫌で、語