新作映画レビュー/宮崎駿最新作はすべてが手描きのアニメ 2008年07月18日16時30分 / 提供:超映画批評 崖の上のポニョ/55点 宮崎アニメに何を期待するかは人それぞれだが、『もののけ姫』(97年)以降の作品に満足できない、つまりは80年代の諸作品に夢を与えられた人々にとっては、今回も「またか……。」と嘆く事になろう。いまでも『ルパン三世 カリオストロの城』(79年)の幻想を追いかけ、諦めきれないファンも決して少なくないと私は考えている。だが、彼らが満足する日はもう永遠に来ないのかもしれない。 父親が海に出て以来、母親(山口智子)と二人で暮らす5歳の宗介(土井洋輝)。崖の上に立つ自宅の下の岸壁で、彼はビンに頭をつっこみ抜けずに困っている奇妙な魚を発見する。連れ帰ってバケツに離してやると、どうやら息を吹き返した。そのさかなに不思議な力があることを知った耕一は、ポニョ(奈良柚莉愛)と名