「つけナポリ、食べに行きませんか?」同僚から誘われて初めて、そういう食べ物があるのだ、という事実を知った。和風つけ麺と、洋風ナポリタンの驚くべきランデヴー。恵比寿南近くの店にランチに向う際に、頭の中でその組み合わせを何度かシュミレーションしてみるが、どうも実感がわかない。そう、狭いカウンターで食べるつけ麺と、洒落た喫茶店で頂くナポリタンは、同じ麺系といえども種類が違いすぎるのである。トマトラーメンは何度か食べた事があるのだが、つけ麺スタイルは初体験。動悸の高まりを感じつつ、外階段を二つほど上がったところにある、ランチ場所に到着。「ライオンのいるサーカス」。これまた名前から中身の想像が難しいカフェ店名である。 天井からは空中ブランコが釣り下り、ピエロ風コスプレの店員さんが賑やかに迎えてくれるかと思いきや、意外にも落ち着いた店内。古い書籍が並ぶ本棚は、久しぶりに訪れた祖父の書斎、といった風情で