25日、成田空港では、発熱測定装置を使ってメキシコからの乗客の体温を調べた=遠藤真梨撮影 豚インフルエンザの感染が広がり、国内の空港で感染者の入国を食い止める「水際対策」が焦点になっている。厚生労働省は前日に続き26日も検疫の強化を打ち出したが、協力するかどうかは現時点では基本的に本人に任されていて、乗客が審査をすり抜けるケースもある。厚労省は審査への協力を呼びかけている。 「旅行中に発熱やせきなどの症状があった人は申し出て下さい」 メキシコ発バンクーバー(カナダ)経由の航空機が成田空港に到着した25日夕、到着ゲートから出てきた乗客に成田空港検疫所の検疫官が声をあげた。別の場所では、2人の検疫官が、発熱の疑いがある乗客がいないか、航空機から降りてすぐの到着ゲートに特別に設置した発熱測定装置の画面に目をこらした。 乗客が降り始めて約10分後、画面に映し出された外国人女性の顔が赤く表示