2021年大晦日から2022年初頭にかけて、格闘技の根底を揺るがす“八百長疑惑”が持ち上がった。問題となったのは『RIZIN.33』で行われたシバターvs久保優太。シバターが1ラウンドで久保から一本勝ちを奪ったのだが、試合前に「1ラウンド目は流して、2ラウンド目からお互い本気でやろう」といった旨のやりとりをしていたことが発覚したのだ。この試合を裁いたレフェリーの和田良覚は、過去に類を見ない騒動に怒りを覚えていた。(全2回の2回目/前編へ) ◆◆◆ 「顔面へのパンチを打たなかったのは確かに不自然」 ――物議を醸したシバターvs久保をもっとも近くで見ていたのは和田さんになりますが、何か違和感はありましたか? シバターっていつもあんな感じなんですよ。僕は『THE OUTSIDER』の時から見ていますけど、真剣勝負の試合でも、コミカルというかエンタメというか……。なので試合中のトリッキーな動きも変