「紙屋悦子の青春」 2020年4月18日(土)GYAO!にて鑑賞。 ~黒木和雄監督が三角関係と庶民の喜怒哀楽を通して描く戦争 すっかり観た気になっていたのに、実はまだ一度も観たことがなかった映画がけっこうある。黒木和雄監督の「紙屋悦子の青春」(2006年 日本)もそんな作品。公開時に(確か東京では岩波ホールにて公開)観に行こうと思ったのは間違いないのだが、記録によるとどうやら見逃してしまったようだ。特別企画「おウチで旧作映画鑑賞シリーズ」第3弾は、その作品を取り上げる。 黒木和雄といえば、「竜馬暗殺」や「祭りの準備」などATGを中心に数々の印象深い作品を送り出した監督。「TOMORROW/明日」「美しい夏キリシマ」「父と暮らせば」の3作は“戦争レイクエム3部作”とされている。それに続く作品が本作だ。そして、2006年8月に本作が公開されるのに先立って、同年4月に黒木監督は死去している。つま