ERPパッケージの導入プロジェクトが頓挫し,その責任の所在が争われた事例。 事案の概要 大手総合化学メーカーXは,基幹系システムの更新を企図し,海外ERPパッケージであるSの導入を決定した。その導入ベンダーとして,コンペの結果,国内有力ベンダーであるYを選定した。当初の導入にかかる総予算は25億円±20%と見積もられた。 平成18年12月,XとYは,基本契約を締結し,以下の6つのフェーズに分けてそれぞれ個別契約を締結して進行することとなった。 検討フェーズ(方針策定,業務設計) SYM(システムモデリング)フェーズ(業務要件とシステム要件の確定) PRT(プロトタイピング)フェーズ(システム全体の設計) DVL(ディベロップメント)フェーズ(業務詳細化とアドオン開発からシステムテスト) IMP(インプリメンテーション)フェーズ(実績運用テストとマスタ整備) 保守・運用フェーズ 検討フェーズ