業者悲鳴…団塊は「散骨、納骨堂…」多様化で墓石不況 墓石型も根強い人気はあるが、納骨堂や散骨方式などニーズは多様化している。写真は東京・多磨霊園の納骨堂(クリックで拡大) 多くの日本人がお墓参りに訪れるお盆だが、石材業者の悲鳴が聞こえてきた。全国の墓地分譲を手がける石材業者が、近年の墓地ニーズの急速な多様化と、全国約2万社がしのぎを削る業界で、空前の“墓石不況”に見舞われているのだ。 「ここ4、5年は少しでも小さく、目立たないように建てるのが主流。それ以上に、お墓を必要としない人が増えてしまった。都心の遊休地に墓地を開発し、小さな区画と墓石のセットを安く販売しても、まったく買い手がつきません」 東京・江戸川で葬祭・石材業を営む宮崎律夫さん(60)は、ため息まじりにこう話す。通常、石材業者は「墓地デベロッパー」も兼ねており、赤坂や青山近辺に点在する遊休地を買い上げ、墓地を開発する業者が多い。