国立がん研究センターは2015年10月19日、腹腔鏡手術支援ロボットを開発するA-Tractionを「国立がん研究センター発ベンチャー」として認定したことを発表した。これは国立がん研究センターの役職員による知的財産権や研究成果などの活用が期待できるベンチャーを認定するもので、国立がん研究センター全体としてノイルイミューン・バイオテックに続く2社目、柏キャンパスからは初の認定ベンチャーとなる。 腹腔鏡手術支援ロボットは世界的に普及しつつあるが、現時点では米Intuitive Surgical社のda Vinci外科手術システムが市場をほぼ独占している。日本が製品化で世界から大きく後れをとっている一因は、医療機器を製品化するまでのハードルが高く、大手企業がリスクをとって参入しないことが挙げられる。 A-Tractionは、ベンチャーというフットワークの軽さを生かして製品化を進め、質の高い手術を