オーストラリアの沖合にある世界最大のさんご礁帯、グレートバリアリーフで、海水の温度の上昇によってさんごが白くなる「白化現象」が全体の90%余りに広がっていることが調査で明らかになりました。 20日公表された調査結果によりますと、911か所のさんご礁のうち全体の93%に当たる843か所で白化が確認され、特に北部の1000キロにわたる部分で被害が集中していることが分かりました。調査に携わった研究者は「白化現象がここまで深刻だと、さんごが完全に死んでしまうケースが増えるだろう」と話しています。 グレートバリアリーフは去年、世界遺産としての保全の状態に問題があり、遺産価値が損なわれたとして「危機遺産リスト」への登録がユネスコの委員会で検討されましたが、オーストラリア政府が保護計画を打ち出したことで、リストへの登録を免れた経緯があります。 今回、被害の広がりが改めて示されたことで、世界遺産としての価