要旨 理化学研究所(理研)生命システム研究センター合成生物学研究グループの上田泰己グループディレクター(東京大学大学院医学系研究科教授)、鵜飼英樹上級研究員、ライフサイエンス技術基盤研究センター生体モデル開発ユニットの清成寛ユニットリーダーの共同研究チームは、これまで1~2年をかけて作製していた「ノックインマウス」を、2~3カ月かつ同時進行(並列)で多種類作製する方法を確立しました。 外来遺伝子[1]が体の全細胞の染色体DNAの任意の位置に挿入されたマウス(ノックインマウス)を作製し、その挿入遺伝子の影響を解析する技術は、生物個体で観察される生命現象を研究する上で欠かせません。個体レベルでの生命現象には多数の遺伝子が関与しているため、多種類のノックインマウスを作製する必要があります。しかし通常、ノックインマウスの作製には非常に煩雑な操作が必要なため、1~2年かかります。また、多種類のノック