盛岡市を代表する銘菓が姿を消す。約60年の歴史がある菓子「石割桜」を製造する同市大通の丸藤(資本金2千万円、佐藤英男社長、従業員11人)が自社工場を閉鎖し、菓子の生産を停止したことが分かった。昔ながらの味やパッケージを守ってきたが、土産物の競争激化による売り上げ減などが要因とみられる。テレビCMでもなじみ深かった銘菓が「もう食べられない」とファンは惜しむ。 同社によると、1日に同市青山にある唯一の菓子工場「青山工場」の稼働を停止した。従業員8人は退職する見込み。他社への委託製造や譲渡は予定しておらず、企業の存続については今後検討する。 直営店は同市内でかつて大通店、フェザン店(盛岡駅前通)を構えていたが、現在は同市青山の工場前店のみ営業している。 佐藤社長(72)は5日、岩手日報社の取材に対し「稼働停止は時代の流れに乗れなかったことによる総合的な判断。経営者として不徳の致すところで、取引先
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