昨日のEJで、「流動性の罠」に陥ると、マネタリーベースを いくら増やしてもマネーサプライ(マネーストック)は反応しな いことを示すグラフについて説明しました。 ところが、これに対する反論があるのです。あのグラフは一種 のレトリックであるというのです。グラフは、マネタリーベース とマネーサプライ(マネーストック)を比較しているのですが、 規模が違うものを同じスケールで比較しているというのです。 マネタリーベースとは、日銀が量的金融緩和策などで金融機関 の日銀当座預金に積み上げる「超過準備」の総額のことであり、 マネーサプライ(マネーストック)は、民間の銀行預金の現在高 と市中に流通する現金の総額です。当然ですが、マネタリーベー スよりもマネーサプライ(マネーストック)の方が総量としては 圧倒的に多いのです。実際の数字で示すと、2013年12月時 点では次のようになっています。 ―――――――
![●「量的金融緩和は確実に効いている」(EJ第3745号)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fc878cd1290f7c9a93a9d80de58bb89e42d1451b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Felectronic-journal.up.seesaa.net%2Fimage%2FE3839EE3838DE382BFE383AAE383BCE38399E383BCE382B9E381A8E3839EE3838DE383BCE382B9E38388E38383E382AFE381AEE996A2E4BF82.jpg)