私の学生時代というか、正確にいうと学生運動時代というのは、勝共連合(統一協会)との闘いの時代だった。新左翼が勢いを失った大学に原理研究会があらわれた。それまではマルクス主義内の正統性を争う闘いだったのが、マルクス主義の「原理」が間違っているとする勢力との闘いが開始されたわけだ。そして彼らは深く浸透していくことになる。 その点では、安倍さんの死をきっかけにして、再び統一協会に光が当たることは歓迎である。統一協会と日本の政治の関係をオモテに引きずりだしてほしいと思う。 問題は、その視点である。統一協会がカネやヒトを供出して政治に潜り込み、独自の思想を日本で実現しようとした。そういう視点は、一面では正しいとは思う。 しかし、それだけだと、数年前、日本会議が議員連盟をつくって、日本の政治を動かしていると話題になったのと同じである。あれれ、日本政治を牛耳っているのは、日本会議ではなくて統一協会だった
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