麻布台ヒルズ(「Wikipedia」より/Syced) 昨年11月に開業した東京・港区の麻布台ヒルズ。大手ディベロッパー・森ビルが計画着手から30年以上、総事業費6400億円をかけて開発を進め、満を持してオープンに至った大型商業施設だが、人がまばらでガラガラの光景が目立つとして一部で話題となっている。廃墟と化してしまう懸念はあるのか。また、麻布台ヒルズの将来をどう読むか。専門家の見解を交えて追ってみたい。 六本木一丁目駅と神谷町駅に挟まれ、麻布通り、外苑東通り、桜田通りに囲まれる港区・虎ノ門5丁目、麻布台1丁目・六本木3丁目のエリア一帯は、細分化された敷地に小規模かつ老朽化した木造住宅やビルが密集し、細い道路が入り組み高低差が激しく、都心のなかで“ポツンと取り残された地域”だった。 そこに大規模な商業施設を開発する計画を立ち上げたのが森ビルだった。1989年に「街づくり協議会」を設立して多