中世ヨーロッパで大流行し、多くの死者を出したことで知られる「ペスト」。「黒死病」という名前で勉強した方も多いのではないでしょうか。この記事では、症状や種類、致死率などの概要と、ローマ帝国や中世ヨーロッパの歴史をわかりやすく解説していきます。 ペストとは。症状や種類、致死率など概要を解説 ペスト菌の感染によって引き起こされる病気「ペスト」。感染後の症状によって、「腺ペスト」「肺ペスト」などいくつかの種類に分けられます。 もっとも多いのが、リンパ節が冒される腺ペスト。ペスト菌を保有するネズミやイヌ、ネコなどから吸血したノミに刺されて感染するのが一般的です。そのほか感染した動物に接触し、傷口や粘膜から感染する場合もあります。 潜伏期間は3~7日ほど。症状としてはまずノミに刺された付近のリンパ節が腫れ、次いで脇の下や鼠径部など他のリンパ節がこぶし大にまで腫れあがります。発熱、頭痛、悪寒、倦怠感など