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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (218)

  • 古い日銀に戻った方がいい人たちがそれなりに多いのはなぜか?:リーク(地ならし)問題異聞 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    古い日銀のひとつのパターンは、リーク問題がある。これについて簡単にメモ書きをしよう。個人的にはこのリーク問題を重視してすでに20数年経過する。黒田日銀では、詳細な政策のなかみが事前に漏れることはほとんどなかった。だが植田日銀はそれを手段として利用しているし、また政府はそれを放任している。昔の日銀も金利とリークの二つの手段で、古い日銀なりの「物価安定」と「金融システムの安定」のふたつの目的を果たそうとしていた。その昔の状態に戻ったというわけだ。だが、古い日銀の「物価安定」とは、デフレ安定であり、「金融システムの安定」は金融市場で日銀に近い勢力を保護するということだった。そこには日経済や日で生活する人たちのことは発想外にあった。 さて植田日銀のリークは今回は、おはよう寺ちゃんでも時系列的に発言してきたが、だいたい2月29日(木)、3月1日(金)あたりで「日銀は三月の政策決定会合でマイナス金

    古い日銀に戻った方がいい人たちがそれなりに多いのはなぜか?:リーク(地ならし)問題異聞 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2024/03/30
  • 「景気実勢」と東証株式時価総額についての試考 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    たまたま中里透先生が数年前にsynodosに寄稿した論説を読んだので、そこに掲載されていた図表を現時点まで拡張してみた。 なお名目GDPは四半期、株式時価総額は各四半期の最後の月データを利用。 アベノミクス以降での上昇傾向は明らかだが、少なくとも昨年末までは「景気実勢」(上記の中里論説の言葉を拝借)を大きく離れている印象はない。 ただ今年の第一四半期は急上昇してる可能性が大きい。おおかたの予想では、能登半島地震の影響やまた暖冬での消費の低迷などで名目GDPもそれほど前期比では拡大はしないかもしれない。暫定的にだが、2024年2月末の東証株式時価総額977,208,019 (百万円)と、現時点での政府の今年度(2024年度)推計の名目GDP615兆円を比べると、その比率は約1.59となる。昨年の第四四半期が1.45なのでかなりの増加である。もちろん今年の第一四半期はさきほど書いたようにマイナ

    「景気実勢」と東証株式時価総額についての試考 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
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    maturi 2024/03/29
  • ゾンビ企業(仮)と高圧経済の必要性 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    ゾンビ企業というワードがある。個人的には経済学者が安易につかう想像力が不足しているワードだと思う。何年も前からいっていることだが、景気が悪いと「ゾンビ企業」といわれる企業が増えて、景気がよくなると「ゾンビ企業」が減っている。つまり単に総需要不足では、素晴らしい財やサービスを提供できたり、できる機会があっても実現できない、ということにすぎない。もちろん常識的に「こりゃだめだ」という企業もあるだろう。だが、ゾンビ企業と経済学者やマスコミが濫用しがちなこのワードにはいつも注意が必要だともう20年近く思っている。 ゾンビ企業仮説についての批判は、岩田規久男先生のについてのこのエントリーなど参照。 また景気が回復するとゾンビ企業が減る、つまり企業の経営が好転することでゾンビという偽のレッテルがはがれる、という効果があると思う。以下のデータをみても景気回復局面では「ゾンビ企業」が減少している。 例え

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    maturi 2024/03/28
  • 黒田日銀のYCC修正は金融緩和だが、植田日銀のYCC修正は金融引締め - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    Xに書いたこと。 自分の意見をもてず、その都度気に入った識者の発言の断片にふらふら影響され、しかも(ここからが重要)その断片で他人を誹謗中傷する匿名を「ファンネル」というらしい(笑。ファンネルが植田日銀のYCC修正は利上げではない、というので、黒田日銀のYCC修正と比較する。植田利上げ、黒田利下げ明瞭。 短期金利の利上げ幅だけを強調して「こんな微々たる上昇は利上げではない」という誘導をしているが、利上げか利下げかはイールドカーブ全体のシフトをみることが重要。植田日銀では「政策枠組み」の修正を意味していたことが重要。上の図表では描いてないが今回(24年3月)はさらに修正から転換になる。

    黒田日銀のYCC修正は金融緩和だが、植田日銀のYCC修正は金融引締め - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2024/03/28
    「そこに何の違いもありゃしねえだろうが!」「違うのだ!」
  • 論説「マイナス金利解除検討 利上げを喜ぶ「日銀応援団」の面々」を『夕刊フジ』に寄稿 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    毎週寄稿している『夕刊フジ』「ニュースの裏表」は、今週に行うのではないかとリーク(苦笑)されているかもしれない日銀のマイナス金利解除についてです。おそらく先々週の終わりくらいから今月にマイナス金利解除があるのではとの憶測が高まっていて、そのルートがどうもいつものリーク筋でしたから一種の地ならしとしてみてました(先週のおは寺でも詳しく話したので参照のこと)。さて実際はどうなのかは、火曜のお昼にはわかるでしょう。いまの日経済の状況をみれば、マイナス金利解除は金融政策の効果を著しく減退させ、日経済の先行きに重しを政策当局が自ら加えることになります。そういった観点から記事は書きました。 【ニュース裏表 田中秀臣】「マイナス金利解除」検討と利上げ喜ぶ「日銀応援団」の面々 植田総裁の〝個人の思い込み〟が国民を経済的に苦しめる(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

    論説「マイナス金利解除検討 利上げを喜ぶ「日銀応援団」の面々」を『夕刊フジ』に寄稿 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
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    maturi 2024/03/19
  • リフレと再分配の経済学第二回(読書リストと勉強の手引きつき)

    片岡剛士さんとの対談の第二回。エッジワースボックスとその修正版(市場外の話をとりいれたもの)をめぐっていよいよ題へ。 https://www.youtube.com/watch?v=Yc-Gh2e191M 第二回の前にイントロダクション、第一回の視聴は絶対条件ですが、それ以外にも「弱者のための新古典派経済学」でパレート最適、市場の均衡、余剰概念などを学んできていただければ幸いです。 さらにエッジワースボックスについては、以下のスティグリッツの教科書の「競争市場の効率性」が最もわかりやすいと思います。 スティグリッツ ミクロ経済学 (スティグリッツ経済学シリーズ) 作者: ジョセフ・E.スティグリッツ,カール・E.ウォルシュ,Joseph E. Stiglitz,Carl E. Walsh,藪下史郎,秋山太郎,蟻川靖浩,大阿久博,木立力出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2013/

    リフレと再分配の経済学第二回(読書リストと勉強の手引きつき)
    maturi
    maturi 2023/08/05
    エジワースボックス
  • 原田泰・大和総研『世界経済同時危機ーグローバル不況の実態と行方』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    草稿段階から拝読させていただきましたが、岩田先生の『金融危機の経済学』、竹森俊平さんの『資主義は嫌いですか?』、そしてアカロフ&シラーの『Animal Spirit』と並んで、いまのところ最も参考になる今般の世界経済危機関連のといえます。書評を某誌に書く予定ですが、とりあえず簡単に内容を紹介します。 よく世間に流布している「通説」−−世界経済同時危機の背景には、新興国や日とかの過剰貯蓄を、米国が吸収したというグローバル・インバランスが、資金の流れの歪みを生み出した、という見解に対して、原田さんらは批判的です。要するにグローバル・インバランスは、世界経済同時危機の原因ではない、という立場ですね。 原田さんたちのでは、危機の原因は、主に1)過大な金融緩和と急激な引締め、2)格付けのインセンティブが歪んでいたこと(=サブプライムローン証券のリスク管理の甘さ)、3)さらに規制が不適切だった

    原田泰・大和総研『世界経済同時危機ーグローバル不況の実態と行方』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2023/02/18
    危機の原因は、主に1)過大な金融緩和と急激な引締め、2)格付けのインセンティブの歪み(=サブプライム証券リスク管理の甘さ)、3)不適切な規制(SIVの問題、自己資本比率規制の問題など)に求められています
  • 僕が噂で聞く一知半解な人 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    いつも頂く『Voice』12月号。ありがとうございます。しかし今回の号も充実ですねえ。 ところでとりあえず山形浩生さんの「クルーグマンの景気回復策」。 「そしてインフレターゲット論を口を極めて罵っている一知半解な論者が、ブログで実質金利をマイナスにすべきだと得意げに主張したりする姿も見られる。クルーグマンは基的に正しいのだ」 とあります。誰なんでしょうか、一知半解の論者って。まあ、それは山形さんにおまかせしましょう。 (補遺)つうかわざわざ実名だしてもせんないことだしねw Voice (ボイス) 2008年 12月号 [雑誌] 出版社/メーカー: PHPソフトウェア・グループ発売日: 2008/11/10メディア: 雑誌 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る ここでは僕が噂で聞いた一知半解の話をします。 いまの日は自然利子率がマイナスである(貯蓄超過、過剰債務状態)。

    僕が噂で聞く一知半解な人 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2023/02/18
    マイナスの実質金利について
  • これ以上、株価の不安定な変動や円高を加速化させない、というか不況を押し留めるひとつの方法 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    ここで暗黒卿ならば株価や為替レートの変動と金融政策のスタンス(マネタリーベースとかなんでもいいけど)を持ち出してグラフ化して説明するという策にでるかもしれませんが、僕はまあ、以下の数行ぐらいで留めたいと思います 笑。 日銀行が「不況でも利上げスタンスを変更しない」というイデオロギーを捨てて、「不況では利下げやお金の供給=量的緩和など積極的に行うという世界のどこでもとられているスタンス」に変更すること*1 それ以外は資産価格の不安定性は当分繰返すでしょうね。日銀行の政策スタンスの変更以外は神頼み(=外国まかせか、国民がええじゃないか状態になるか)か、もしくは株価の上げ下げに一喜一憂しないでいいでしょう(特に日の景気悪化や資産価格の不安定性に日銀行の政策は関係ないと強弁する人は自然とそういうことを選んでいるわけですから、慌てない慌てない 笑)。 *1:もちろん名目経済成長率目標をたてて

    これ以上、株価の不安定な変動や円高を加速化させない、というか不況を押し留めるひとつの方法 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2022/11/21
    日本銀行が「不況でも利上げスタンスを変更しない」というイデオロギーを捨てて、「不況では利下げやお金の供給=量的緩和など積極的に行うという世界のどこでもとられているスタンス」に変更すること
  • 原田泰・増島稔「金融の量的緩和はどの経路で経済を改善したのか」

    原田さんから教えていただく。 http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis210/e_dis204.html 研究は、量的緩和政策の経済に与える全体的な効果とその波及経路をHonda et al.[2007]に基づいて分析を始めている。VARモデルによる検証を通じて以下の4つの点が明らかになった。第1に、マネタリーベースの増加は生産を増加させる効果がある。第2に、その経路としては、資産価格を通じる経路、銀行のバランスシートを通じる経路が重要であり、銀行の情報生産機能を通じる経路、為替レートを通じる経路、時間軸効果を通じる経路は確認できない。以上はHonda et al.[2007]の確認であるが、銀行のバランスシートを通じる経路は新しい発見である。さらにこれらの経路は、経路をより厳密に分析した場合にも確認できた。第3に、量的緩和は長期的には金利

    原田泰・増島稔「金融の量的緩和はどの経路で経済を改善したのか」
    maturi
    maturi 2022/11/21
    マネタリーベースの増加は生産を増加させる効果がある。経路としては、資産価格を通じる経路、銀行のバランスシートを通じる経路が重要であり、()、為替レートを通じる経路、時間軸効果を通じる経路は確認できない
  • 若田部昌澄「日銀の失政は明らか」(『Voice』2月号) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    『Voice』2月号頂戴しました、ありがとうございます。号は、オバマ政権への期待みなぎりまくるクルーグマンのインタビュー、上野泰也さんの連載、暗黒卿の僕は関心がない道州制、山形浩生さんのタバコ文化論などがあるけれども、とりあえず若田部さんの論説が個人的に重要。 ここでは日銀行の政策の失敗(06年からの利上げ路線が招いた景気失速、デフレ脱却の事実上の放置)を指摘しています。そしてミルトン・フリードマンらの『合衆国貨幣史』をとりあげて、若田部さんは以下のように書いています。 「このの白眉である大恐慌には、当初ふつうの不況として始まったものが世界的な恐慌へと激化していく過程が詳細に語られている。彼らによるとその大きな原因は政策の失敗。なかでも当時の連邦準備制度理事会(FRB)の失敗にある」 としてFRBの政策の失敗とは、金融機関の倒産が相次ぐ危機的な状況に「最後の貸し手」として適切に行動し

    若田部昌澄「日銀の失政は明らか」(『Voice』2月号) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2022/11/21
    大恐慌時のFRBの政策の失敗とは、(略)2)人々の現金保有への選好が急増していたことに対抗して、マネタリーベースを増加させなかったこと、この二点で誤っていた、とするものでした。
  • 岩田規久男「日本銀行の金融政策の評価」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    全国銀行協会の『金融』11月号に掲載された岩田先生の論説です。リーマンショック以降の日銀行の政策を包括的に点検したものです。これに加えて12月以降の日銀の政策についての岩田先生の見解を示すこのエントリー、さらにインタビューのここ、そして『日銀行は信用できるか』を併読すると、いまの日銀行の問題が包括的に理解できるでしょう。噂によれば岩田先生の新連載が某誌で始まるとか。これも要チェックです。 さてリーマンショック以降の日銀行の政策を岩田先生は次のように評価します 1)政策金利の引き下げ → リーマンショック後一カ月以上の経てから引き下げた 2)金融市場の安定確保のための措置 → 長期国債の増額(14.4兆→21.6兆)があったが、日銀券発行残高を上限としているのでデフレ脱却の目的には不十分。また 長期国債買い入れの残存期間の構成に注目し、1年以下のものが全体の36%をしめこれは短期国債

    岩田規久男「日本銀行の金融政策の評価」 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2022/11/21
    岩田論説は”高所得者の所得増加、中低所得層の所得低下”格差拡大に注目し、そもそも正社員と非正社員との格差拡大の真因は雇用需要の大幅不足による、と指摘している。そして雇用需要の不足の原因はデフレによる
  • 震災復興をめぐる財務省、日本銀行、官僚的政治家への批判(雑感)

    Twitterで朝つぶやいたものをあまり直さず掲載。 FRBのPreventing Deflationという論文がある。昔、『エコノミスト』に部分訳と岡田さんの解説が収録されている。この論文はFRBが日のデフレの経験に学んだとされるもの。いまも何度も読む価値がある。 このFRB論文を読み直すと、いまの日の状況を考えるときに非常に参考になる、というか、私たちは同じ失敗を規模を数倍してくりかえしているとしか思えない。この論文では阪神淡路大震災のおきた95年が日の決定的な岐路だったことを指摘している。つまり長期停滞への岐路だ 93、94年の金融政策がきわめて重要だったが、やはりそのときも日銀行は大規模な金融緩和の決意に遅れたしまった。FRB論文では「93から94年にかけての時期が、金融政策にとって決定的に大切な時期だったかもしれない」している。 FRB論文は日銀の態度をこう指摘する。日

    震災復興をめぐる財務省、日本銀行、官僚的政治家への批判(雑感)
    maturi
    maturi 2022/11/21
    すでに指摘したが、伝統的短期金利コントロールでは金融緩和は不十分、事実上の引締め。財政政策に依存せざるをえないのは明白(岩田先生が主張していたマネタリーベースを増やすを採用すれば財政への負担も少なく
  • 論説「コロナ禍でも踏ん張れるアベノミクス2800日の「レガシー」」by田中秀臣in iRONNA - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    毎週の論説です。今回は、安倍総理の2800日の貢献を、経済政策に絞って書いてみました。もちろん「失政」もあるのですが、この論説では評価すべき点を詳細に書きました。そして最近の病状を心ない仕方でとりあげる人たちを批判しています。ぜひお読みください。 (2022.7.9追記)iRONNAが終了してしまっているため、元原稿をそのまま掲載します。題名は、毎回そうでしたが編集サイドの判断だけでつけたものです。以下の題名はもともと私がつけたものです。 総理大臣、連続在任最長とアベノミクス 安倍晋三首相の連続在任記録が24日に2799日の史上最長になった。安倍首相の大叔父にあたる佐藤栄作元首相を抜く記録である。佐藤政権の時代は高度経済成長の後期にちょうど該当し、筆者もその時代はよく記憶している。特に政権の最終局面では、国内のマスコミや世論から単に長期政権だというだけで批判をうけていた側面がある。国外では

    論説「コロナ禍でも踏ん張れるアベノミクス2800日の「レガシー」」by田中秀臣in iRONNA - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2022/07/09
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  • クルーグマンがインタゲ放棄したって? 何いってんの?(『Voice』5月号、クルーグマンのインタビュー登場) - Economics Lovers Live

    ご恵贈いただいている『Voice』の最新刊5月号。ポール・クルーグマンのインタビュー「日経済・再浮上への三大戦略」が登場。日では一部で「クルーグマン自ら、インタゲの有効性を明確に否定した」などということがネットだけではなく書籍ベースでも発言されているのをみて、その不見識に唖然とせざるをえませんでした。 もっともこのの中でも明瞭にデフレ不況脱出へのインフレターゲットのすすめを説いていて、以前とまったくかわらない彼の見解を読むことが(英語ではとうの昔に)できたわけです。さてそういう日風のバイアスは脇においといて、このインタビューは面白い内容でした。 まず冒頭、日経済は「4%のインフレターゲットを設定せよ」というズバリな発言。これはデフレ不況脱出のためのインタゲです。 クルーグマン曰く 再び日経済はデフレに戻る、という見立ては現実的になりつつあります。先の景気拡大時でさえ、日は著し

    クルーグマンがインタゲ放棄したって? 何いってんの?(『Voice』5月号、クルーグマンのインタビュー登場) - Economics Lovers Live
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    maturi 2022/06/11
    ”現実のインフレ率と名目利子率から構成される実質利子率よりも、「現実の価格水準と期待価格水準の間の累積ギャップ」を加味したもの、たとえば期待実質利子率の動きが、()総支出の増加に重要である”
  • 岩田規久男日本銀行総裁を実現せよ

    『正論』の2013年2月号に寄稿したものを以下に掲載しました。 掲載から二か月ほどですが、特に日銀行総裁人事については、いまいわれている武藤敏郎、黒田東彦、岩田一政、伊藤隆敏の各氏や、また財務省OBや過去に審議委員(中原伸之先生抜かす)だったり副総裁だった人を抜かすべきだと思っています。 欧米や日の合理的な推論ができる人はすべて上記の人はデフレ脱却に黄色からどすぐろい赤信号までともってしまいますが、僕は標題にあげたように、岩田規久男先生であれば、その総裁指名自体が、市場を含めて明瞭なアベノミクスの強化として好感をもって迎えられると思います。財務省筋のながす、組織運営だとかいうナンセンスな話は噴飯ものです。日経済という肝心要のマネージメントを失敗してきた日銀、財務省の官僚やその走狗の政治家たちにそんなことをいう資格は微塵もないですね。 岩田(規)先生の日銀総裁実現を願う、それが僕のいま

    岩田規久男日本銀行総裁を実現せよ
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    maturi 2022/05/13
    2013
  • 黒田東彦総裁・岩田規久男副総裁・中曽宏副総裁就任記者会見

    就任記者会見で最も注目すべきなのは、やはり総裁である。政策での重心からいっても、ボードメンバーの代表としても、総裁の発言がきわめて重いので、ここではあえて黒田総裁の発言を中心に紹介する。 日銀行HPより http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2013/kk1303e.pdf 黒田総裁の発言要旨 1 デフレ脱却し、2%の物価安定目標を実現するのが最大の仕事→物価安定に日銀が具体的な数字で責任をもつということ。 デフレの原因はいろいろあってもデフレ脱却の責務は日銀行にあり(=岩田副総裁と同じ認識の強調) 引用:「デフレの原因を、色々な要素を測って研究すること自体は意味があると思いますが、中央銀行としては、「色々な原因でデフレになっています」と言っても――先程、岩田副総裁も言われたように――、責任を阻却することはできないと思います。」

    黒田東彦総裁・岩田規久男副総裁・中曽宏副総裁就任記者会見
  • 上野泰也:「本物のインフレ」は起きない - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    いただいた『Voice』9月号掲載の上野さんの論文。冒頭に各国・各経済圏での「インフレ」に関する指標一覧が書かれていて、基的にエネルギー・品関連を含めた総合的な物価指数ではほとんどの国で高めの「インフレ」、そして金融政策的にはより重視すべきエネルギー・料品を除く物価指数では安定的な水準にあったり、日のようにデフレが継続している。 「米国でもユーロ圏でも、消費者マインドの指数が大幅に悪化し、実際に個人消費が冷え込んで、景気を悪化させている。因果関係としてはむしろ、「悪い物価上昇」が日米欧いずれにおいても個人消費を冷やしており、これが景気面からデフレ圧力になっているというのが、現実に起こっていることであろう」(83-4頁)。 では、原油高・品高が「物のインフレ」になるのはどんな場合か、と上野さんは三つの経路を考えている。 1 期待インフレ率の上昇 日銀の「生活意識に関するアンケ

    上野泰也:「本物のインフレ」は起きない - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
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    maturi 2021/11/20
    2008 ”原油価格の高騰はわずかに物価水準に影響を与えるものの、実際には設備投資の低下や輸出減速などを生じさせ、IS曲線の左下方シフトをもたらす。これは、デフレ不況がより一層深化することを意味する”
  • ブランシャールのコロナ下の財政政策 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    メモ。 Olivier Blanchard: "Ongoing thoughts about fiscal policy" Olivier Blanchard: "Ongoing thoughts about fiscal policy" - YouTube https://www.imes.boj.or.jp/research/papers/japanese/21-J-05.pdf からの抜粋 https://bcf.princeton.edu/events/olivier-blanchard-on-rethinking-fiscal-and-monetary-policy-post-covid/ スライド https://bcf.princeton.edu/wp-content/uploads/2021/03/Combined-Slides-2.pdf

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    maturi 2021/11/13
  • 新刊『脱GHQ史観の経済学』(PHP新書) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    前回の著作が12月16日発売でしたので、わずか5カ月後に新しい単著を出せて、1年に1冊のを出すことを目標としているので、これはハイペースです(笑。 テーマは、たまに関連したものを書いてはいたのですが、今回は正直、ほとんど新しいテーマに取り組んだといっていいと思います。いままで私の著作を読まれてきた方たちも新しい話題があふれているので読んでて楽しめるものになっているのではないかと思います。 内容は以下です。 <目次> 第1章 経済学はいまでもGHQが占領中 第2章 緊縮財政の呪縛 第3章 集団安全保障と憲法改正の経済学 第4章 占領史観にただ乗りする中国韓国 第5章 学術会議、あいちトリエンナーレに映るGHQの影 脱GHQ史観の経済学 エコノミストはいまでもマッカーサーに支配されている (PHP新書) 作者:田中 秀臣 発売日: 2021/04/16 メディア: 新書

    新刊『脱GHQ史観の経済学』(PHP新書) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    maturi
    maturi 2021/04/17
    ”いままで私の著作を読まれてきた方たちも新しい話題があふれているので読んでて楽しめるものになっているのではないかと思います。”