■NEWS 虚偽論文「新たな立法措置等が考えられる」―ディオバン論文不正事件の控訴審判決・第二報 既報の通り、ノバルティスファーマ社の降圧薬バルサルタン(商品名:ディオバン)の論文不正事件で、薬事法(現・医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)の罪に問われたノバ社の元社員と同社の控訴審判決が19日、東京高裁(芦澤政治裁判長)であり、無罪とした一審東京地裁判決を支持、検察の控訴を棄却した。判決では、虚偽の情報を研究者に提供し、それに基づいて学術論文を発表させる行為について「新たな立法措置等で対応することが考えられる」と指摘している。 ■虚偽論文を作成させたとしても薬事法違反には当たらない 芦澤裁判長は判決の理由について、薬事法66条1項が規制している虚偽または誇大な記事の「広告」「記述」「流布」は、立法の沿革や実際の運用などから、「広義の広告を規制する趣旨」と解釈し、広義の広告の3要件として、①認