愛知学院大薬学部(名古屋市千種区)の50代の元教授が在籍時、国の科学研究費助成事業(科研費)の申請書に虚偽の業績を記載して補助金計3978万円を不正受給し、大学が国に返還していたことが分かった。元教授は、架空の論文の記載や著者の改ざんなどを繰り返していた。 愛知学院大によると、科研費を交付する日本学術振興会が2016年、19年、22年に採択したがん細胞に関する基盤研究など3件の申請で不正があった。申請時には存在しなかった架空論文を業績に記載したり、他人の論文に自身の名前を追加したりして、補助金の採択の可能性を上げようとした。