私がクレヨン療法を思い付いたのは、中学生や高校生のスクールカウンセラーをやっていたときでした。 相談者さんは言葉にならない思いをたくさん持っていて、内的世界をことばで表現しようとするならば、言葉によって取り上げられたもの以外に取り残された部分がたくさんあります。会話によって伝えられることには限界がある。それを感じてそれをそのまんまありのまま表現できる方法はないかと考え始めました。 子供のころの私は本当によく遊びました。お絵かきも砂遊びもごっこ遊びも大好きで海でもよく遊びました。そんな子供のころの私が指揮をとったのかもしれません。遊びながら感情も存分に表現できる感じを知っていました。だから遊びながら感情をワーッとか、ボソッとか表してもそこに表現されたエネルギーやささやかな感情まで誰かが丸ごと受け止めてくれたらうれしいだろうなと感じたのでしょう。 描画は私が子供のころ体験した遊びに比べたら小さ