習近平の権力基盤が確立し、長期政権への道がほぼ間違いなくなったのではないか。そう内外に知らしめたのが18年の憲法改正だ。 国家主席は2期10年までとの規定を撤廃したことが決め手となった。その後も、過去に毛沢東と鄧小平しかなしえていなかった歴史決議を決定するなど、習近平はその権力基盤の強化に邁進していく。 15年時点でもかなり明白、18年時点にはすでに半ば皇帝然としていた習近平がさらに盤石、さらに強力になり続けての22年というわけだが、ここまでの権力強化を積み重ねすぎると、もはやオーバースペックというか、やりすぎなのではという疑惑が生じてくる。 名作麻雀マンガ『天――天和通りの快男児』に「成功は生の輝きでなく、枷になる。いつの間にか成功そのものが人間を支配、乗っ取りにくるんだ」という明言があるが、今の習近平総書記はまさにこの言葉通りの状況に陥っているのではないか。 集権体制の確立には成功した