この秋、元パリ・オペラ座バレエ団エトワール(ダンサーの最高位)のジョゼ・マルティネズ率いる、スペイン国立ダンスカンパニーが、新しい芸術監督・振付家として彼を迎えてから初めての来日公演を行う。と言っても、バレエに詳しい人以外は、それがどれほど凄いことなのか、イマイチピンと来ない人も多いだろう。 そもそも、「ダンサー」と「振付家」というのは、まったく別の仕事と言ってもいいくらい、違う能力を要求されるものだ。自らの身体を鍛え上げ、コントロールする技術を磨くことによって、表現の精度を高めていくダンサーと、(時には複数の)ダンサーの身体を使って、作品全体の構成、演出を決めて表現する振付家。優れたダンサーが、そのまま優れた振付家や芸術監督になれるものではないことは、歴史上で繰り返し証明されてきた残酷な事実だ。 世界屈指のバレエ団でダンサーとしての頂上を極めた彼が、母国スペイン国立ダンスカンパニーの芸術
日本語のルーツは未だ多くの謎に包まれている。それを突きとめる旅は、言語学者たちにとって一つのロマンでもある。文明史家の原田実氏がその一端を紹介する。 * * * 「日本民族の言語は、世界文明人種中の最も旧きものにして而も其現在までも活けるものたり、日本民族の太古史は実に世界の太古史たり、中心史たり」「日本民族は実に希臘羅典人種にして、吾国の言語、歴史、宗教社会組織等皆く全其系統に属せるなり」 これは明治・大正期に活躍した哲学者・木村鷹太郎(1870~1931)の主著『世界的研究に基づける日本太古史』上巻(1911)の序文からの引用である。木村は日本最初の『プラトーン全集』完訳者だが、その翻訳の最中に古代ギリシャの言語・習俗・神話などに日本と共通のものが多いことに気づき、日本民族こそギリシャ・ローマ文明の直系の後継者であるとの着想を得た。その考え方に基づけば日本語は当然、ギリシャ語・ラテン語
子どもが生まれるのを機に翻訳家になった井口耕二さん。会社人生だけではない、もう一つの世界を持っていたことが脱サラを後押しした。 2011年10月25日の発売後、10日で100万部を突破した『スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ』(ウォルター・アイザックソン著、講談社)。ジョブズ氏が死去したことで、発売がほぼ1カ月前倒しされた。“世界同時発売”という触れ込みだったため、日本語訳は間に合うのか?と話題になった。「人海戦術だよ。いや、機械翻訳じゃないの?」と、様々な憶測を呼んだ。だが、実際は一人の翻訳家の手によって行われていた。 「原文は約22万ワードあります。この量だと通常8~9カ月かけて翻訳しますが、3カ月で仕上げました。過労死するかも……というほどでした」と、翻訳を手がけた井口耕二さん(55)は振り返る。 このところ、Googleなどの機械翻訳の能力が向上してきたが、それでもまだ読みづらい。翻訳家と
2011年の『フェスティバル/トーキョー11』公募プログラムで、『おねしょ沼の終わらない温かさについて』を上演。その後も目覚ましい活躍を続ける劇団・鳥公園の西尾佳織は、今年の『フェスティバル/トーキョー14』(以下『F/T14』)において、同性婚をモチーフにした作品『透明な隣人 ~8 -エイト-によせて~』を上演する。 当初のアナウンスでは、ゲイの政治家ハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた映画『ミルク』の脚本で『第81回アカデミー賞脚本賞』を受賞した、ダスティン・ランス・ブラックの戯曲『8 -エイト-』を上演すると発表していた西尾。2009年、2組の同性愛カップルがカリフォルニア州を提訴し、同性婚の権利を勝ち取るまでを描いたこの作品は、遅々として法整備が進まない日本において、同性婚を考える上でも意義のある上演になると予想されていた。 しかし、西尾はその戯曲から離れ、『8 -エイト-』をモチーフ
静岡国際オペラコンクール実行委員会事務局 〒430-8533 静岡県浜松市中央区中央2-1-1 静岡文化芸術大学内 TEL. 053-457-6446 FAX. 053-457-6447
山形県酒田市の菊池真智子さん(51)は、47歳でおばあちゃんになった。大崎市で看護師をしていた長女の歩さんが、女川町で働く同い年のゆう君と出会い、結婚。震災の前の年の9月、男の子が生まれ、凛と名付けられた。 お産を終え、酒田の実家から女川に送り出すとき、言った。「アユもお母さんになったんだから、凛を守らなくちゃだめよ」。歩さんは「マチコの説教がまた始まった」と笑って聞いていた。 ちゃんとした式は挙げていなかった。春に凜と一緒にお披露目をしよう――。その日は来なかった。 津波は、JR女川駅近くの4階建てアパートを丸ごとのみこんだ。地震の後、公園に避難していた歩さんは、凛くんを抱いて石垣を登ろうとしたが、手が届かなかった。誰かが「赤ちゃんを放して」と叫び、歩さんはそうせずに流された、との目撃証言がある。 職場にいたゆう君は難を逃れた。1週間後に駆けつけた菊池さんらと、避難所を、次に遺体安置所を
ドイツの首都ベルリン(Berlin)北方にあるベルノイシン(Werneuchen)の自宅で取材に応じるハラルト・イエーガー(Harald Jaeger)氏(2014年11月4日撮影)。(c)AFP/JOHN MACDOUGALL 【11月9日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)北方のベルノイシン(Werneuchen)にある小さなアパートで暮らすハラルト・イエーガー(Harald Jaeger)氏(71)は、本人は否定するものの、「ベルリンの壁(Berlin Wall)を開放した男」と呼ばれている。 かつて東ドイツの共産主義体制に忠誠を尽くす国境警察の隊員だったイエーガー氏は、それでも「壁を開いたのは私ではない。あの夜に集まった東ドイツの人々だ」と謙遜する。 1989年11月9日の夜、東西ベルリンを隔てるボルンホルマー通り(Bornholmer Strasse)の検問所は、上司か
今日、本当に理不尽で、無茶苦茶で、不合理で、納得いかなくて、酷い、本当に酷い出来事があって - orangestarの雑記 上記リンク先、ならびに2014年11月上旬にorangestarの雑記に書かれた色々については、本当に書き始めるときりがなさそうというか、娑婆観を延々と書き連ねたいところですが、現在多忙につき、本件のなかで言及しやすい点についてだけ言及します。 オフラインでなら、言いたいことをorangestarさんにお伝え出来るような気がするんですよ。でも、オンラインメディアであるブログ上では相当に手間暇かけなければ難しそうです。 それよりこちら。 結婚もして、出してる漫画も売れてて、これだけ社会的に成功してる人でもこういうメンタル状態になってしまうのだから、きっと何者にもなれない私達が落ち込んでしまうのなんて当然だと思えるので、なんかありがとう http://b.hatena.n
先日の日記に関してちょっと補足説明。ここまでは書いてもいいかなと思ったので。 10年ほど前、自分がうつ病で、でもそれに気付かずに仕事を続けたせいで、なんか手遅れなレベルまで鬱が酷くなって。 うつってひどくなるとメンタルだけの問題じゃなくって身体も駄目になるんですよ。で布団から、精神のレベルではなく肉体のレベルで起き上がれなくなって。ちょうど低血圧のあのしんどいのを100倍くらいにした感じになります。 で、気合で何とかしろとか言われるかもしれないけれども、その気合が0になって出すことが出来ない状態がうつなので(それでも鬱なんかやる気がないだけだ、気合で乗り切れ、という人はいますが)本当に働けないし、辛いし、病院の薬は効かないし(きかない、というか、死ぬほどの絶望感、ワイヤーで首をしめるような絶望感が、真綿で首を絞める状態に変わるような状態に変わるだけで、苦しさの送料は変わらない感じ)うつにな
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